Web担当者にとってノーコードツールとは

WEB活用の教科書

今回の授業の先生



WEB活認定コンサルタント
重藤 信二(Shigetoh Shinji)

執筆コラム

今週の授業

最近のIT業界では「ノーコード(NoCode)」という言葉をよく聞くようになりました。
「ノーコード」とはアプリケーションを開発する 際の機能が既に用意されているため、プログラミング(コーディング)をしなくとも開発ができることをいいます。
ノーコードによる開発ツールを活用することにより、プログラミング言語の知識がなくとも短期間でアプリケーションの提供が可能となります。
 
以前より使われていた言葉でしたが、ここ数か月で特に注目されるキーワードとなってきました。
その理由として、

  • ユーザの目に触れるフロントエンドの開発と、アプリケーション制御やアプリ間の連携を行うバックエンドの自動化が、一体で実現ができるようになってきた
  • ツール操作が成熟化して使いやすくなった・無償、もしくは比較的安いサービス料金で利できるノーコードツールが増えた

ことが挙げられます。
  
例えば、
Microsoftでは2021年3月2日にRPAツールであるPower Automate Desktopが無償提供されました。
その結果Webアプリ作成のPower App、RPAツールのPower Automate、及び可視化ツールのPower BIが一体として利用できるようになりました。
Googleは、既に提供済のWebアプリ作成ツールのAppSheet、可視化ツールのGoogleデータポータルに加え、RPAツールである、Appsheet Automationを、2021年4月13日に正式にリリースしました。
 
それでは、Webの仕事に携わる皆さんにとって、ノーコードツールはどのように役立つものでしょうか。利用シーンを3つほど考えてみました。
 
1.Webデザイン+CMSツールとしての活用
wordpressもCMS(コンテンツ管理システム)であることから、ある意味ノーコードツールともいえるのですが、wordpress以外にもランディングページジなどを短時間で作成できるノーコードツールが増えてきました。特に近年リッチなWebデザインを提供するノーコードツールが増えています。
 
2.Webアプリとしての活用
ノーコードツールのフロントエンドは、モバイル等Webアプリとして提供することも多いです。
Webアプリは、起動の早さ、プッシュ機能の充実オフラインとしても利用できるなど、Webサイトと比べて優位な点があり、集客強化や、アプリを入れてくれたユーザへの効率的なメッセージ配信が可能となります。
 
3.バックヤード業務での活用
ECサイトや会員向けサイトを運営している場合は面倒な購入者・利用者の管理や請求、レポートの作成などバックヤード業務を、ノーコードツールを利用すれば、短期間で効率化することも可能となります。
 
普段プログラミングをしない方にとっては、こうしたツールを有効活用することで、業務生産性の向上やWebマーケティング力強化に向けたきっかけが得られることでしょう。
 
但し、こうしたツールを闇雲に利用すると、かえって業務が煩雑になってしまいます。また、プログラミングを行わないため、業務のきめ細かいニーズには対応できない場合が多いです。
業務全体を見直しつつ、ツールを利用する作業をできるだけシンプル・定型化した上で、利用したほうがよいでしょう。

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