WEB活用の教科書

今週の質問と回答

【Q】
 インバウンド対応のためにwebサイトを多言語対
 応したいと考えています。どのような方法があり
 ますか?
  
 ──────────────────────
【A】
  近年のインバウンド観光客の増加に伴い、web
 サイトを多言語化したいというニーズも増加傾向
 にあります。

 多国語化というとまずは英語となるケースが多い
 ですが、インバウンド対策という観点ではアジア
 圏、とりわけ中国や台湾、韓国などの対応を求め
 られることが多いのではないでしょうか。
  
  これまで、多言語化対応といえばもっとも手軽
 なツールとしてGoogleが提供するwebサイト翻訳
 ツールがありましたが、本年初頭で新規ユーザへ
 の提供が終了してしまい、これから新たに多言語
 webサイトを作りたいと考えている方への選択肢
 が減ってしまいました。今回は代替となるツール
 を含めたwebサイト多言語化の手法についてご説
 明いたします。

  ─────────────────────

  もちろん、最終的に問い合わせや売り上げに繋
 げていくためにはwebサイトだけの対応では足り
 ず、店舗内の表記類も多国語化する、社内に対象
 となる言語を扱えるスタッフを置くなどの対応が
 必要となりますが、まずはインバウンドニーズを
 探るという意味でのwebサイトから対応を進めて
 いくということは、マーケティングの方向性とし
 て正しいものと思います。

  Googleは多言語化を行なった場合は、各国語
 ごとに異なるURLとなるような構成を勧めていま
 す。Googleのwebサイト翻訳ツールはURLは変
 化しない仕組みなので、Google自身が勧める方
 法ではないことが提供終了の一因である可能性が
 あります。

  現在すでにwebサイトがある場合は、大きく分
 けて既存のwebサイトに言語を追加する方法と、
 新たに別サイトで(場合によってはドメインも国
 別に分けて)多言語サイトを作成する2つの方法
 が考えらえれます。

  言語別にサイトを分ける場合も、サーバごと言
 語別に分ける(この場合はドメインも別になる)
 形か、wordpressを使っていればマルチサイト機
 能を活用して言語ごとにサイトを作る方法があり
 ます。

  ただし、言語ごとにサイトを分ける運用はコス
 ト的にもサイト構成的にもかなり重めの作業とな
 ります。

  今回は導入が容易な同一サイト・ドメイン内で
 の対応に絞ってお話しします。同一サイトでの対
 応の場合でも、wordpressを導入している場合は
 プラグインで対応する方法と、外部サービスを利
 用する方法の2種類が挙げられます。

 それぞれ代表的なものとして、

 wordpressプラグインでの対応

 ・BOGO(無料)
  投稿・固定ページのみの運用であればこちらで
  十分に対応可能。シンプルな分機能は少ないの
  で、これで足りない場合は下記のWPMLをお勧
  めします。
 
 ・WPML(有料)
  ほぼ全てのページ・コンテンツを多言語化でき
  るプラグイン。年間$29と有料になりますが、
  他にはない様々な機能があるので、wordpress
  で多言語化するならこのプラグインがお勧めで
  す。
 
 外部サービスでの対応

 ・wovn.io(有料)
  様々な方式でサイトに多言語機能を導入できる
  サービス。webサイト上から翻訳することも、
  上記2つのようにプラグイン型で導入すること
  も可能です。また、翻訳作業をプロに頼むこと
  もでき、自社に担当者がいなくても翻訳業務を
  行うことができるというメリットがあります。

   これらのプラグインやサービスを使うことで、
  比較的手間をかけずに多言語化の仕組みを導入
  することできます。

   ただし、いずれの方法でも、基本的にはテキ
  ストを自社で用意することが前提となります。

   前述のとおり、自社に翻訳する言語の話者が
  いるのが理想的ではありますが、それが難しい
  場合は、更新性の高いコンテンツについては日
  本語のみの対応とし、商品やサービスについて
  の紹介や会社概要など重要度の高いページを優
  先して翻訳したページを作成することも検討す
  べきでしょう。
 
   webサイトを多言語化しても、すぐには結果
  がついてこないことがほとんどだと思います。
  じっくりと腰を据えて、戦略的に取り組むため
  のきっかけになれば幸いです。
 

 ■今回の授業の先生のプロフィール
 ──────────────────────
 WEB活認定コンサルタント
 新井 祐介(あらい ゆうすけ)
 
▼プロフィール・経歴
 株式会社サクシード IT事業部 事業部長
 web制作業黎明期の2001年にベンチャー創業。

 栃木県を中心とした中小企業のwebサイト構
 築に携わり、これまでに手がけたwebサイト
 の総数は300以上を数える。コンセプト立案
 からコンテンツ構成・デザイン・コーディン
 グ・プログラミングまでの一連の構築工程と、
 アクセス解析をはじめとした効果測定に基づ
 くwebサイト改善・運用までをワンストップ
 で手がけた経験を活かし、作りっぱなしでは
 ない、中小企業の経営課題を解決し、効果の
 上がるwebサイト構築をテーマに活動してい
 る。

 現在はITコーディネータ資格を取得し、web
 制作・運用を中心に、中小企業のITコンサ
 ルタントとして社内のIT環境整備や運用を
 行うスタッフの育成にも注力している。

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