【質問】自社サイト分析・改善の仮説の立て方のコツは?
今回の授業の先生
WEB活認定コンサルタント
重藤 進二(しげとう しんじ)
執筆コラム
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今週の質問と回答
【Q】
Webからの問合せや注文を増やすために、アクセス解析がしっかり行いたいのですが、データ分析の自信がなく、分析のための仮説が上手く立てられません。コツなどあれば教えてください。
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【A】
ご質問の意図は、
「Webサイトを良くするために何をすべき」
「そのためにこういうデータを分析すればよい」
といった課題の抽出や、指標の発見が上手くいかない、というお悩みと認識しました。
仮説を立てる際、何をどこから考えればよいか、わからなくなることは多いですね。
そういった場合には、仮説を検討する上で様々な手法があるので活用してはどうでしょうか。
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公開されている手法を参考にしよう
ここでは今年経産省から公開された『中堅・中小企業等向け「デジタルガバナンスコード」実践の手引き』を参考にしてみます。
(https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/investment/dx-chushoguidebook/contents.html)
この手引きで、DX推進において経営者が考えることとして次の4点が紹介されています。
1)何のために会社があるか、理念・存在意義
2)5~10年後にどんな会社でありたいか
3)理想と現状の差分は何か、どう解消するか
4)顧客目線で、価値創出のためデータ・技術をどう活用するか
Web担当者の立場でも、同様なステップに当てはめて仮説の検討を実践できるのではないかと思います。
Webサイトの目的とは?
Webサイトが何の目的で提供されているか、改めて考えてみましょう。
ただし、「企業の概要や商品を紹介する」といった漠然とした表現では不十分です。
近年SDGsが注目されているように、企業では、顧客だけではなく従業員や取引先等の関係者、更には取り巻く社会や環境を、広く意識して経営を行うことが求められています。
Webサイトも同様です。
商品の機能を訴求し、価格や提供方法を紹介するだけでは不十分です。
商品の提供や企業の取り組みを通じて、
・社会にどのような貢献がしたいのか、開発者の思いを伝える
・商品開発の営みや利用者の声を伝え、自社を身近なものとして認知してもらう
といった、様々な価値観を持つ閲覧者から、広く共感を得られることも重要になっています。
その意味で、Webサイトの目的として「何を情報発信することにより、閲覧者にどういう貢献をしたいのか」という意思を、誰にも理解できるよう端的に表現しておくことが望ましいと思います。
将来の目標は?
Webサイトの目的を踏まえ具体的に実現したい目標を設定しましょう。
・目標から具体的な課題に落とし込むため、目標は数値で表現することが重要です。
・最終目標は、数年単位で、ある程度ストレッチな目標を掲げたほうが良いといわれます。
理想と現状から課題を明確にする
この時点で、Webの場合には、
・ペルソナ分析により具体的な顧客を絞込み
・カスタマージャーニーマップにより、顧客の想定される状況や行動をイメージして、必要なコンテンツや集客手段を具体的に検討したりすることが多いでしょう。
ここまでくれば「こういう課題を解決すればこういう目標が達成できるのでは?」といったいくつかの仮説が生まれやすくなります。
ここでも課題の達成状況は、できるだけ数値で目標設定しておくと、あとのデータ分析が行いやすくなります。
目標数値がどうしても設定できない場合は、目標値を仮決めして、データ分析で徐々に精度を高めればよいでしょう。
データ分析を行い、仮説を検証する
ここまでくれば、何を分析すればよいかが、凡そ明確になりますね。
GoogleAnarlytics等の知識も必要となりますが、ある程度検討範囲を絞り込み、効率的な分析がができると思います。
まずは手法を使ってみましょう
本日は一例を紹介しましたが、有名な手法や公的に公開されているものは、先駆者が知恵を絞って開発し、様々な人が利用し洗練化しているものも多いです。
最初は敷居が高い場合もありますが「使ってみる」ことによって慣れてくることでしょう。
目的に適った手法を選択して、活用してみてください。
なお、Web活サイトにおける「最良のWEB戦略」(https://webkatu.jp/know-how/)でも、Web活用の様々なシーンに応じたテンプレートや手法が、いくつも紹介されています。
ぜひ、ご参考にしてください。
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