Google Appsheetを使ってkintoneのような業務アプリ作成
今回の授業の先生
WEB活認定コンサルタント
新井 祐介(あらい ゆうすけ)
執筆コラム
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今週の授業
近年、知名度も利用者数もうなぎ上りのクラウド型データベースSaaSの「kintone」。
業種業態を問わず活用が可能で、これまでExcelで管理していたような社内の種々雑多なデータをノーコードで簡単にデータベース化ができ、企業のDX化を推し進めるにあたっての強力な味方になってくれるツールです。
一方、他にも様々なツールを活用しており、社員1名あたりのシステム利用料が積み重ねると意外と高額になってしまい、利便性の向上と経費の増大という二律背反に頭を抱えている経営者の方も少なくないのではないでしょうか。
今回は、利用者の多いGoogle Workspaceの利用者であれば無料で利用できるkintoneライクなノーコードでアプリを作成・利用できるサービス「Google Appsheet」についてご紹介します。
Google Appsheetとは
今回ご紹介するGoogle Appsheetは、Googleが提供しているサービスのひとつです。現状では日本語化がされていないため、まだ国内では知名度があまり高くありませんが、2014年にサービス開始、2021年にM&AによりGoogleファミリーに加わっており、既に10年の歴史を持っています。
機能としては冒頭に取り上げたkintoneと類似したクラウド上に業務アプリを作成できるサービスですが、大きな特徴として、
- Google傘下にあるため、他のGoogleサービスとの親和性が高い
- 他のデータベースとの連携も容易
- kintonetと比較してインターフェイスの作り込みがより緻密に行える
などが挙げられます。
特に1の他のGoogleサービスとの連携という箇所が最大の強みとなっており、
- Googleスプレッドシートをマスタデータとして利用する(スプレッドシートでデータを直接書き換えてもアプリ側でリアルタイムで適用される)
- 入力したデータをスプレッドシートに記録する(データ書き出しが不要になる)
- Googleカレンダーから活動データを取り込む
- Googleドライブ上のデータを参照する
- アプリ上のデータをGoogle looker studioで見える化する
など、様々な利用方法が考えられます。
また、標準で備えている機能として
- 写真撮影・保存
- 電子署名、フリーハンド入力
- メール連携
- API 連携
- カレンダー表示
- GPS 情報連携、地図表示
- バーコード、 QR コード読み取り
など、kintoneでは標準機能では不可能、または設定が難しい機能も標準で実装できるメリットがあります。
一方で、kintoneのようなプラグインや日本国内のコミュニティは現時点ではほぼ存在しないというデメリットもあるので、利用用途が明確でない場合や、機能的にできない機能がある場合は不向きな面もあります。
自社でやりたいことやコストパフォーマンスのバランスも考えつつ、ニーズに合う場合はぜひご活用ください。
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