【質問】Googleディスプレイ広告の効果的な活用方法は?

WEB活用の教科書

今回の授業の先生



WEB活認定コンサルタント
新井 祐介(あらい ゆうすけ)

執筆コラム

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今週の質問と回答

【Q】
最近ECサイトを立ち上げたのですがなかなか売上が上がりません。まずは集客を強化しなければと思いweb広告の活用を検討していますが、知り合いにリスティング広告よりもディスプレイ広告の方が効果的と聞きました。本当でしょうか?
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【A】
Web広告の形態はたくさん存在しますが、その中でもよく目にし、使われているのがリスティング広告とディスプレイ広告のふたつです。リスティング広告は検索キーワードに対して広告を出稿するため、キーワードの選定次第でターゲットをある程度具体的に規定できる一方で、検索がきっかけとなることから、検索するニーズを持たない人に対してはアプローチが不可能であるという弱点があります。
 
一方、ディスプレイ広告は特定の顧客属性に向けて広告を出稿します。絞り込みに使える属性としては、居住地域/接続元や性別・年齢などの基礎的な情報に加え、リマーケティング(自社サイトに訪れたことがあるユーザをターゲットとして広告出稿)、オーディエンスターゲティング(ユーザーの興味・関心・これまでのwebサイト閲覧履歴などを基に分類されたカテゴリに対して広告出稿)、カスタマーマッチ(自社の既存顧客と似た属性のユーザに広告出稿)などの方法でユーザを絞り込み、より効果的に自社の商品やサービスに興味を持ってくれそうな人にのみ広告を出稿することができます。このターゲティングの精緻さは、これまでのマスメディア広告と比較して、同じ予算でもより興味関心が高いであろう層に対して広告を出稿することができ、より高い効果を期待できる要因の一つとなっています。
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今回のご質問のように、ECサイトを立ち上げた当初の段階で、露出優先でまずは多くの人に見てもらうことを狙いとする場合は、先に取り上げたリスティング広告と比べても、ディスプレイ広告を使用したほうがより多くのユーザに情報を届けることができます。
 
釣りに例えると、リスティング広告は釣竿で1匹づつ魚を釣るイメージ、ディスプレイ広告は網で一気に魚を捕まえるイメージでしょうか。
 
費用面では、ディスプレイ広告はCTR(クリックスルーレート:広告をクリックする率)はリスティング広告に比べて一般的には低くなる一方で、クリック単価もそれに応じて安価になります。リスティング広告のクリック単価の相場はキーワードにもよりますが概ね100円前後から高いものでは1,000円にも達しますが、ディスプレイ広告では安い場合は10円台、高くても100円程度で、同じ予算であればディスプレイ広告の方が10倍近いクリックを引き出すことが期待できます。
 
その一方で、CTRはリスティング広告に比べて確実に下がります。リスティング広告のCTRは2~3%から高くても10%前後ですが、ディスプレイ広告においては0.1~2%から1%程度になります。
 
クリック単価でCTRを割ることで、CPA(獲得単価)が算出できますが、このCPAはリスティング広告もディスプレイ広告もほぼ同じになります。ただし、大きな違いとなるのが表示回数で、ディスプレイ広告の表示回数はリスティング広告の数倍~数十倍に達します。
ですから、まずは露出を優先した広告運用をしたい場合は、ディスプレイ広告の運用も検討してみると良いのではないでしょうか。
 
また、隠れたメリットとして広告のクリエイティブ作成が比較的容易であることも見逃せません。検索キーワードの選定と広告文の作成にかなり手間がかかるリスティング広告に比べ、ディスプレイ広告ではアイキャッチとなる画像(むしろこれを作るのが大変という方もいらっしゃるかもしれませんが)と見出しを用意すれば済みます。

はじめてweb広告を使ってみたいという場合はぜひ試してみてくださいね。

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