WordPressの検索機能を強化しよう

WEB活用の教科書

今回の授業の先生



WEB活認定コンサルタント
新井 祐介(Arai Yusuke)

執筆コラム

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今週の授業

Wordpressでwebサイトの構築をされている方は本メルマガの読者の中でも多くいらっしゃることと思います。Webサイトができあがったばかりの段階ではあまり気になりませんが、定期的な更新や情報の充実化を図っていくと、当然ながらwebサイトの規模はそれに合わせて大きくなってきます。
そこで、増加したコンテンツをどう見せるかという課題が生まれてきますが、主な方法としては以下のようなことが想定されます。 
 
1)メニューやUI(ユーザーインターフェイス)を
  工夫することで情報にアクセスしやすくする
2)情報の分類(カテゴリー、タグ付けなど)を
  増やして情報を見つけやすくする
3)サイト内検索機能を設置する
 
この中でも、wordpressの機能だけでは改善が難しいのが3)のサイト内検索機能の設置です。Wordpressの検索機能は、検索フォームや検索結果画面のカスタマイズの難易度が高いこともありますが、何よりも使い勝手に問題があるのが、検索の際に完全一致しないと結果が表示されないため、検索機能として現代のGoogleなどの検索エンジンに慣れた身では機能が不十分に映ってしまうという点です。
 
サイト内検索機能を追加するプラグインを使う方法もありますが、前述した検索精度の面ではあまり満足がいくものとは言い難いのが事実です。
そこでお勧めなのが、外部の検索サービスを使用するという方法です。今回はAlgoliaというサービスを使用して検索機能を実装する方法について簡単にご説明できればと思います。
 
Algoliaとは?
Algoliaは、201年にサービスが開始された、webサイト等に全文検索サービスを提供するSaaS形式のサービスです。管理画面からGUIで検索ロジックを設定でき、チューニングや運用が容易に行えるのが特徴です。APIへのアクセス数による従量課金(10000回のアクセスまでは無料)となっており、基本的には有料のサービスとなります。
検索インデックスのデータをalgoliaに置くことになりますが、日本国内をはじめとした世界各地にデータセンターがあり、どこからでも高速な検索が行えることもメリットのひとつです。
また、さまざまな言語やフレームワーク用のAPIが準備されているため、実装も比較的簡単に行えます。
Wordpressでもプラグインが存在し(ただし、現在は公式の開発がストップしており、有志によるメンテナンスが行われている状態です)、wordpressの検索結果画面をAlgoliaの検索結果で置き換えることで容易に実装が可能です。
 
実装の流れとしては、まずはアカウントを作成し、インデックスを生成するという手続きが必要です。
 
https://www.algolia.com/users/sign_up
 
上記のURLからサインアップを行い、インデックスファイルを作成します。作成が完了したら、以下のいずれかの方法でAlgoliaのインデックスに情報を追加します。
 
1)ダッシュボードからJSONデータを直接入力
  して追加する
2)ダッシュボードからJSONファイルをインポート
  して追加する
3)API経由でレコードを追加する
 
JSONデータというと難しく聞こえますが、上述のプラグインを使用すると3)の方法で簡単にデータをAlgolia側に送ることができます。
 
正常にデータをインポートすると、一つひとつのデータ(レコード)が紐付けされた形で見えるようになります。
このレコードを実際に検索対象とするために、レコード内のどの情報を検索可能とするかを決めていきます。例えば、タイトルと本文のみを検索対象とするか、カ
スタムフィールドの項目やカテゴリー、タグ等も検索対象に加えるか、などの設定を行うことができます。
 
この設定が終われば、あとはもう一息。プラグインでWordpress側の検索フィールドをどのように表示させるかを設定すれば、wordpressの検索窓に入力した検索キーワードでAlgoliaが検索結果を返してくれるようになります。Google等でも実装されているインクリメンタルサーチ(数文字入力すれば検索候補が表示される機能)や、サジェスト機能を設定することも可能です。また、この動作自体も非常に高速で、スムーズに自サイトの内容を検索してもらうことができるようになるはずです。
 
今回ご紹介したAlgoliaを使った全文検索機能の実装は一見とっつきづらいですが、まずは使ってみるレベルであれば数時間でできてしまいます。自サイトのユーザビリティについて改善が必要とお感じの方は、ぜひ活用のヒントとして覚えておいていただければ幸いです。

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