【質問】ECサイトのアクセス解析、何から取り組めばよい?
今回の授業の先生
WEB活認定コンサルタント
重藤 進二(しげとう しんじ)
執筆コラム
- 【質問】業務アプリケーションを更改するための判断基準は? - 今回の授業の先生 WEB活認定コンサルタント 重藤 進二(しげとう しんじ) 執筆コラム 今週の質問と回答 【Q】 業務用で15年以上使用しているアプリケーションソフトウェアがあります。 使い勝手は良いですが提供会社のサ […]
- システムの大規模障害に備える - 今回の授業の先生 WEB活認定コンサルタント 重藤 進二(しげとう しんじ) 執筆コラム 今週の授業 7月19日、セキュリティソフトウェアの不具合が原因で、Windowsに世界的な障害が発生しました。 自社に影響がなかっ […]
- 【質問】GA4を使って新しい指標を計測したい - 今回の授業の先生 WEB活認定コンサルタント 重藤 進二(しげとう しんじ) 執筆コラム 今週の質問と回答 【Q】 Googleアナリティクスを導入してアクセス解析を始めたばかりですが、計測したい指標が標準のレポートにな […]
- GA4の新機能「計算指標」を使ってみよう - 今回の授業の先生 WEB活認定コンサルタント 重藤 進二(しげとう しんじ) 執筆コラム 今週の授業 1. GA4の機能拡張について Googleアナリティクスは、2023年7月にGA4へ完全に移行されました。いっぽうで […]
- Webの成果が上がらない原因をGA4で分析したい - 今回の授業の先生 WEB活認定コンサルタント 重藤 進二(しげとう しんじ) 執筆コラム 今週の質問と回答 【Q】 Web広告を行いまして、一定の集客効果はあったのですが コンバージョンの目標には達しませんでした。 GA […]
- GA4の「探索レポート」を使ってみる - 今回の授業の先生 WEB活認定コンサルタント 重藤 進二(しげとう しんじ) 執筆コラム 今週の授業 1.GA4の「探索レポート」とは? GA4に移行を終えて、これから本格的にGA4を使って分析を始めようとしているWeb […]
- 【質問】B2Bの受発注取引をWebで効率化したい - 2023/3/1 短期間での導入が必要とのことですのでB2B向けの受発注クラウドサービスを利用することも選択肢の一つです。その際も、導入にあたってのポイントを踏まえ、慎重に検討したほうがよいでしょう。
- Web担当者にとっても身近なDXの推進 - 2023/2/22 Web担当者にとっても身近なDXの推進をテーマに、「DXとは」~「具体的なDX推進のステップ」までをご紹介します。
- 【質問】自社サイト分析・改善の仮説の立て方のコツは? - 2022/8/31 仮説を立てる際、何をどこから考えればよいか、わからなくなることは多いですね。そういった場合には、仮説を検討する上で様々な手法があるので活用してはどうでしょうか。
- Webサイトの「パーパス(目的)」って何? - 2022/8/24 マーケティングや経営の世界では「パーパス(=目的、存在意義)」という、逆に「変わらないもの」が重視されています。Webサイトの「パーパス」を考えます。
今週の質問と回答
【Q】
WebサイトやSNS等多くのツールを集客手段として、ECサイトによるネット販売を行っていますが、各ツールによる集客効果がわかりません。アクセス解析を本格的に始めたいのですが、何から取り組めばよいか教えてください。
─────────────────────
【A】
集客等の効果を把握する第一歩は、Webでの成果や課題を「数値」で明らかにすることです。アクセス解析を行う上での仕組みを整備するとともにコンバージョンとKPI(主要業績評価目標)を設定して、経営者やビジネス部門と、目標達成状況や改善課題を共有できるようにしましょう。
─────────────────────
アクセス解析はWebの「健康診断」
アクセス解析は、Webの「健康診断」に例えられます。Webサイトの成果を把握して効果を最大化する上では、欠かせない取組みです。
また、集客等の効果を把握するためには、必ず指標(数値)で測定することが重要です。これからアクセス解析を本格的に進める上で、まずは、次のような点を考慮してください。
分析できる環境を準備する
Googleアナリティクスは、自社ホームページのアクセス状況把握に留まらず、広くWebマーケティングの成果を把握するための分析環境が整っています。例えば、次の設定がなされているかどうか、確認してみましょう。
・クロスドメイントラッキングの設定
自社のホームページだけでなく、ECサイトや商品のキャンペーンサイト等、それぞれ異なったドメインで運用されている場合には、利用者はそれぞれのサイトを跨いで商品の選択、購入検討を行っているはずです。また、ECのASPにおいて、商品紹介とカートが異なるドメインとなっている場合があります。複数のドメインを利用してWebサイトの運用を行っている場合、クロスドメイントラッキングを設定しておけば、各サイトのアクセス状況を同一ドメインとして把握することができます。
・Eコマーストラッキングの設定
ECサイトを運営されている場合、「eコマーストラッキング」を設定すると、購入された商品や数量、収益、配送料、数量、ユーザがサイト訪問から購入に至るまでにかかった日数や訪問数などのデータをoogleアナリティクスで取得し、分析することが可能になります。
Googleアナリティクスでeコマースを有効化しeコマースタグをECサイト側に設定することにより分析が可能となります。EC ASPによって、eコマーストラッキング利用可否や設定手順が異なりますので、各EC事業者の説明をご確認ください。
コンバージョンを設定する
分析を行うための目標をコンバージョン設定をしておきましょう。ECサイトであれば、例えば商品を購入して、Thanksページが表示されたページが表示された場合にコンバージョンが達成されたとする場合が多いです。
KPIを定期的にモニタリングする
コンバージョン(目標)だけを見ていては、目標達成に向けた改善ができません。目標を達成するための先行指標として、KPIを設定して定期的にモニタリングすることが必要です。
ECサイトを運営されているとのことで、まずは次のような観点に注目して自社のアクセス状況を確認の上、適切なKPIを検討してください。
- 目標売上を達成する為に必要な訪問数を確保できていないのではないか?
- SEO対策している検索キーワードでちゃんと上位表示されていないか?
- SNSにより、流入数の多さに違いがないか?
- 離脱が多くボトルネックになっているページがないか?
- 購入ボタンが目立たず見逃されてしまっているのではないか?
- 表示速度の遅いページが原因で離脱が多く発生しているのではないか?
- カート決済のプロセスの中で離脱が多く発生しているページがないか?
経営者やビジネス部門へのレポーティング
アクセス解析の結果は、Web担当者がサイトの改善で利用をすることは勿論ですが、経営者やビジネス部門へ報告を行うことも大事です。
Webの成果を伝えるだけでなく、特定の商品紹ページのアクセス数が低い、カートページからの離脱率が高い等、ビジネス部門にも訴求すべき課題について、互いに共有する機会が得られます。
とはいえ、経営者やビジネス部門は、Webに関する知識がない場合も多いです。
Googlアナリティクスであれば別のViewを用意したり、Googleデータポータル等を活用して、情報を絞り込み、グラフ等、理解しやすいチャート等を使ったレポーティングを行うことも、工夫してはいかがでしょうか。
無料メルマガ「WEB活用の教科書」購読申し込み
お名前とメールアドレスと入力して[無料メルマガを購読する]をクリックすると、中小企業~個人事業主がWEBを活用してビジネスを展開するために必要なノウハウをお届けする無料メルマガ【WEB活用の教科書】を毎週水曜日にお届けいたします。いつでも配信解除ができますので、お気軽にご購読ください。