WEB世界で勝ち抜くために、どこで戦うか!「市場の選択」とは
ビジネスでWEBを活用する上で、どういう戦略をたてれば良いのでしょう?
ネット戦略という言葉は、今となっては聞き慣れたことばになっていますが、あなたの会社のネット戦略はどんなものでしょうか。
今回は、「あなたの会社のネット戦略」を確かな物にするための第一歩ともいえる「戦う場所(市場)の選択」をどのように考えるかについてお伝えします。
まず、リアルにせよWEBにせよ、ビジネス化の第1ステップは「ビジネスモデル(儲かる仕組み)」を考えることから始まります。
ビジネスモデルを考える際に明確にしておく必要があるのは大きく以下の5つでしょう。
- 売り先を決める「誰に」
- 売る物を決める「何を」
- 売り場を決める「どこで」
- 売り値を決める「いくらで」
- 売り方を決める「どの様に」
この5つを決める過程で、「この商品(サービス)がお客様のどんなニーズを満たすことができるのか」とか「競合他社と比較してお客様にどういうメリットがあるのか」とか市場調査や物流などの付帯事項も含めて検討します。
WEB世界では「市場」=「キーワード」
「誰に」「何を」「どこで」売るかということを考える上で、WEB世界では独特の概念のようなものがあります。それは「マーケットイン」で考えるということ。
「顧客が望むものを作る」「売れるものだけ作り、提供する」という考え方で、一定の確かな需要を確保できる可能性が高まる「顧客本位の発想」である。
「作り手が良いと思うものを作る」「作ったものを売る」という考え方で、「良い物を作れば売れる」という時代では常識的であった「商品本位の発想」である。
ではなぜ、「マーケットイン」で考える必要があるのでしょう?
それは、「ネットの6つの特性」を見てみればわかります。WEB世界において、お客様はニーズ(欲求や悩み)を解決する為にネット検索するということです。簡単に言うと「 ニーズ(欲求や悩み)をキーワードに置き換えて検索する 」ということですね。
ですから、そもそもプロダクトアウト型の商品・サービスをweb上で展開してもその商品やサービスが知られていなければ、検索されることもないということです。資金力の劣る中小企業がWEB戦略を考える場合、マーケットインで考えるというのが基本ということになります。
さて、あなたの会社はどこで戦う?
「WEB世界での戦う場所」、いわゆる「市場」を考えるには先にも述べたとおり、「ニーズ(欲求や悩み)」は「キーワード」に置き換わるということですから、「キーワード」=「市場」ということになります。では「市場」というのは、どの様に構成されているのでしょうか?
それは、この図の様に考えると分かりやすいですね。俗に言う「3C」の考え方です。
市場を構成する登場人物は「自社(Company)」「顧客(Customer)」「競合他社(Competitor)」というシンプルな関係性です。顧客はあなたの会社と競合他社を比較して、最もニーズを満たしてくれる会社を選ぶということですね。
その基本が分かった上で何をポイントに市場を選択すれば良いのか?
ポイントは3つ
・キーワード(市場)があなたの会社の「強み」に合っているか
・競合他社(ライバル)をだれにするか
・だれを顧客にするか
基本的に「強み」(キーワード)で戦う(選んでもらう)のですが、 勝てる市場を選択する 必要があるのです。
例えば、「給与計算ソフト」を販売するとしましょう。
強みは「かんたん」「サポート無料」「小さな会社に特化」「口コミで売れている商品力」などだとします。
では、キーワード=市場はどの様に選択すれば良いでしょうか?
普通に考えれば「給与計算ソフト」というキーワード(市場)を選択するでしょう。しかし、中小企業であるあなたの会社が「給与計算ソフト」というキーワード(市場)で戦って、果たして「選ばれる」でしょうか?
残念ですが、「選ばれにくい」のです。これがよくある「市場の選択のミス」です。
「市場=キーワード」「キーワード=ニーズ」ですから、あなたの会社が顧客のニーズを満足させられる「強み」を追加して「市場を選択」すれば良いということになります。
よって、あなたが戦う市場は、こんなキーワードになります。
- 「かんたん 給与計算ソフト」
- 「 給与計算ソフト サポート無料」
- 「小さな会社 給与計算ソフト」
- 「口コミ 給与計算ソフト」
あなたの会社の「強み」が顧客のニーズにマッチしているのであれば、これらのキーワード(市場)を選択する事で、選ばれる確率は大きく上がるでしょう。
もう一つだだけ、市場を選択する際に知っておいた方が良いことをお伝えしておきます。
このように、あなたの商品(サービス)は、ある業界の中に市場層に位置付いているはずです。
複数商品などを取り扱う場合、その市場として「ジャンル」層や「カテゴリ」層でサイトを制作して勝負されている中小企業さんを多く見かけますが、業界枠に近づく程、顧客も増えますが、ライバルも多く強力になっているのです。基本は「単品」層から考え、顧客数、認知度、ブランド力を上げながら上位層に進んでいく戦略が有効です。
あなたの会社はどのレベルで戦っているのか、苦戦しているのか圧勝しているのかによって選択する市場を変える戦略が望ましいということですね。