Webの成果が上がらない原因をGA4で分析したい
今回の授業の先生
WEB活認定コンサルタント
重藤 進二(しげとう しんじ)
執筆コラム
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今週の質問と回答
【Q】
Web広告を行いまして、一定の集客効果はあったのですが コンバージョンの目標には達しませんでした。
GA4のアクセス解析にて原因を調査したいと思います。
注意すべきポイントを教えてください。
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【A】
広告の成果は、簡単に出ないことも多いですね。
そこであきらめずに上手くいかなかった原因を探ることは大事なことです。
GA4を使用して原因分析をしたいとのことですが、レポートを漫然と眺めていても答は出ません。
Web担当者としての仮説を立てた上で、GA4を使って検証してみましょう。
幸いGA4には、「探索レポート」という仮説検証に適したツールが用意されています。
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→仮説を立ててみる
原因分析については、広告成果やGA4のレポートに頻繁に目を通しているWeb担当者の見識から、まず自分なりの仮説(物事を考える際に「正しいと考えられる仮の答」)を立ててみましょう。
コンバージョンが目標に達しなかったとのことですが例えば、次のような点から考えてみましょう。
集客:
- ユーザー属性等、ターゲットが合っているのか?
- ターゲットの絞り込みが不十分ではないか?
結果として本当に有望なユーザー層への訴求が不十分ではないか?
回遊
- 離脱率の高いページはないか?
- 顧客動線が想定通りになっているか?
コンバージョン
- 入力フォームでの遷移に問題はないか?
- コンバージョンに至る有効なチャネルか?
→GA4の探索レポートを使ってみる
次に仮説が正しいのかアクセス解析により検証してみましょう。
こうした仮説検証を行う際の効果的なツールとしてGA4には「探索レポート」の機能があります。
- 仮説を立てたユーザーグループ(特定のユーザー属性、デバイスや地域等)について、探索レポートのセグメントビルダーを利用して、新たなセグメントとして設定しましょう。
- 今回の広告対象としたセグメントとの比較により改善が得られそうか確認しましょう。
- 探索レポートには、様々なテンプレートや表・グラフが用意されていますので、様々な視点・切り口から確認してみましょう。
- 仮説の内容にある程度見極めがつけられるまで、条件を変えて、探索をやり直してみましょう。
例えば、
- 分析結果にフィルタを設定して更に対象データを絞り込む
- セグメントの定義を見直す
- 確認する指標やセグメントを見直す
- 別のテンプレートを使って視点を変える
といったことを繰り返しながら、仮説が本当に正しい
のか、より正確な答がないかを試行錯誤してみます。
→分析結果を次のアクションへ生かす
有望なユーザーの集団が見つかったら、新たなターゲットに広告を出すなどの対策を取ることになるでしょう。
その際、探索レポートで分析した「セグメント」をWeb広告の「オーディエンス」に、そのまま設定させることが可能です。
作成したオーディエンスは、ユーザー属性のレポートとしても確認できますし、GA4のレポートの比較対象で使用することもできます。
なお、探索レポートのセグメントは設定時点の過去のデータを分析することができますが、オーディエンスを設定した時点からの収集されるデータととなります。
→分析結果を関係者にも共有する
Webの責任者や販売部門などの関係者へ探索レポートによる分析結果を共有しましょう。
上手くいかなかった原因を共有して今後の対策について協力を得るとともに、検討した内容について様々な立場の人からフィードバックをもらって仮説のブラッシュアップを図ることができます。
探索レポートには、多くの関係者に共有することを容易にする機能が用意されています
- 直感的に理解できる豊富なグラフがあります
- GA4のレポートではできない、データのエクスポートが可能なので、他のシステムのデータと組み合わせて分析したり、表計算ツールなどを使って分析や、報告先に応じた工夫が可能です。
→定期的な取組みが大事
こうした原因分析は根気のいる作業ではありますが、アクセス解析を行うWeb担当者の力の見せどころとなります。
少なくとも月1回程度、しっかり時間を確保した上で取り組んでみてください。
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